薬剤師の気になるお薬ブログ vol.1 (肥満症薬)
今、ちまたで話題になっている薬として、肥満症薬があります。約30年振りに肥満症の新薬が日本で2024/2に承認されてからです💊💉
肥満症はかなり市場が大きいと思います🤔
欧米では肥満症はかなり多いですし、日本、中国なども患者は多いと思います🙂
さらに、あまり好ましくはないのですが、痩せ薬として美容クリニックなどで使われる事かかなり多くなると予想されるからです(*゜▽゜)_□ 💊
・肥満症薬の概要
これらの薬はGLP-1 作動薬というジャンルに入る薬剤です🥸
皮下注射剤と内服薬もあります💉💊
・肥満症薬の作用機序(どうして効くの?)
元々、抗糖尿病薬として開発され、実際に糖尿病薬としては既に承認されています😊
GLP-1作動薬と言われるものですが、これは主に膵臓にあるGLP-1受容体に結合することで、
血糖値上昇時にインスリンの分泌を促進し、さらにグルカゴンという血糖値を上げるホルモンの分泌を抑制します
これらの作用によって糖尿病を改善する効果があるのですが、
さらに、消化管に作用し、摂取した食べ物の排出を遅らせる効果(満腹感に繋がる)と、脳の満腹中枢に働きかけて、食欲を減退させる効果があり、これらの作用の結果、体重減少効果がもたらされます
( ¯꒳¯ )🫳❌🍬🍭🍫
この体重減少効果はきちんとした国際的な大規模臨床試験によって証明されています(`・ω・´)
そして、糖尿病薬ということで、副作用として低血糖が懸念されますが、糖尿病がない肥満患者に投与しても、低血糖はほとんど起こらないことが分かっているため、肥満症薬として安全に使用できると判断されました✨
・GLP-1受容体作動薬にはどういう種類があるの?
糖尿病薬として使用して成分と同じですが、商品名が変わります😎
ちなみに現在、肥満症薬として日本で正式に承認されている(保険適用になる)薬は
①ウゴービ皮下注射(セマグルチド)だけです
用法、週1回皮下注射 0.25mgから開始
他のGLP-1作動薬は現在のところ、まだ、日本では糖尿病の適応しか通っていません。しかし近いうちに肥満症薬として、承認されてくると思います🤩
他のGLP-1作動薬
②ゼップバウンド(チルゼパチド) イーライリリー
米国で肥満症承認済
用法、週1回皮下注射 2.5mgから開始
③リベルサス(セマグルチド) ノボノルディスク
用法、1日1回内服 3mgから開始
ウゴービと同じ成分の内服薬、今のところ肥満症の適応はない💦
他にもあるが、肥満症薬の適応の見込みがあるのはこれだけかな🤔
・保険適用になる対象
食事療法、運動療法で十分な効果が得られず、
①BMIが27以上で、さらに糖尿病、高血圧、高脂血症、高尿酸血症、虚血性心疾患などの内、2つ以上有している患者
②BMIが35 以上の患者
BMIは体重(kg)÷身長(m)の二乗
美容クリニックなどでは自由診療(保険が効かない)として、痩せ薬としてこれらの薬剤が使用されています😟
特に女性は過度なダイエットをする方が多いと思います💦
危険な副作用として、膵炎などもありますので、安易にこのような薬剤を使うことはしないようにしていただきたく願っておりますm(_ _)m🙏🙏
ちなみに肥満症薬と言っていいか微妙ですが、大正製薬からOTC(医師の処方なしで薬局で買える薬)として、商品名「アライ」成分名オルリスタットが発売されております。
こちらは腸で脂肪を分解するリパーゼの働きを阻害して、脂質の吸収を抑え、高脂血症に効果があるとされ、脂肪を減らす薬イコールやせ薬とされている薬です💊
この薬は内服薬でGLP-1作動薬とは全然違う作用機序です。副作用として便漏れ、下痢などがあると言われています脂肪が分解されず排出されるので、便が極端に緩くなってしまうのです😱
オムツが必要になる場合もあるとか…😱😱
こちらは薬剤師の相談が必要なものの、手軽に買えてしまうので、安易にやせ薬として乱用しないように注意して頂きたいと思います😟
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